文字と気持ちの墓場

二人の息子のおかーちゃんしながらコスプレと同人活動やってます

それでも絶対オタクをやめないオタク達が、好きだという話(「世界の終りのオタクたち」感想)

 

 

買って!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

いやも~ほんとに……ほんとに…………今日のブログこれで終わりでいい?(いいよ!)

いやでも話したいので勝手に話しますが、「世界の終りのオタクたち」羽流木はないさん・作がめちゃくちゃめちゃくちゃ良かったという話です。

 

マジでタイトル通りに「終わってしまった世界で生きるオタクたちの話」です。それ以上でも以下でもない。それが本当に愛おしい。愛おしすぎて最後まで読んだらめちゃくちゃ泣いていたのでなんかも~…………買って!!!!!!!!!!!!!!!!

 

私は本当に一話の「世界の終わりとハードボイルド同人事情」がめちゃくちゃ好きで本当に作者様がツイッターにこの一話目をアップしてから、思い返す度に読み返しなんかもう「好きだ……」と呟きながら再RTしているようなんかそういう「おっオタクだ!」みたいなことをしてしたのですがあの~~本当にすごくすごく良いんですよ。(一息)

 

一話はなんと丸っと読めちゃうので(すごすぎない!?)、全人類読んだ方がいいです。私が主語がデカいオタクです。

 

 

いやもう、なんかさ、すごくないですか。

だって〝理解〟る!!!!!!!!!!!!そう、「私も世界の終わりならこういうことをしちゃうかもしれない」っていうのが分かる!!!!!だってオタクだから!!!!!

世界の終わりでも危機感に迫られ自分を守ったり誰かを助けたりなんてせずに、ただ推しカプに浸るだけの日々も、

そうしながらも「終わり」のことを分かっているので自分の作品を支部にアップできない矛盾した気持ちも、

そしてそこで「オタク」として推し作家のことに気づいてしまう「オタク」の自分も。

 

世界の終わりなんて見たこともないのに、「わかる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と言ってしまう、なんですかこれ?すごすぎませんか?

 

このお話のもう本当に本当に本当に好きなところは、それまで死んだ目で推しカプを巡回していた「私」が、「推し作家の推しカプの本が読めるかも!?!?!」と気づいた瞬間スコップ持ってもう本当にめちゃくちゃ生き生きと「生き」始めるところです。多分全人類好きだと思う。Tシャツにしよ。

自分が死ぬとか、世界が終わったこととか、そういうこと一回置いといて「神作家の新刊読めるかも!?!?!?」でスコップ持つってなんかもう……めちゃ良くないですか!?!?

しかも最後の台詞が「愛してんぞ世界~!!」で、もうなんか……ね!(さっきから語彙が死んでいます)世界はもうとっくの昔に滅びてるのに、推し作家の本が読めるだけで世界は光り輝くんですよ。オタクってすごいな。好きだな。

 

一話目のこの彼女もそこそこ「……馬鹿!」って思うんですが、二話目の「みざり~」はもっと「オタクって……馬鹿!!!!」と思っちゃう話です。

みざり~というオタクに囲われた字書きが、囲われながらはちゃめちゃはっぴ~に暮らしつつもある日気づいてしまったことがあって……という……これもなんと丸々読めるんですよ!?!?!?!?

 

 

ありがたすぎて泣いてしまう……これももう本当に好きなのですが、何が好きって「一般人(非オタ)には絶対分からないことで、離れてしまうオタクの愚かしさ」が愛おしすぎるんですよね…………。

いやもう本当に、普通の人からしたら「いやそんなことで!?!?!?!」と言ってしまうこと。でもそれって、オタクにとっては「魂」なんですよ。魂を捨てられなくて、それだけは譲れなくて、譲れないから人類が滅亡した乙女ロードを一人で歩けるんですよ………………。

哀しくて愚かで滑稽で、でも譲れないから足取りは少し軽い。そう。「オタクってそうなんだよ」とわかる。世界の終わりでも骨の髄までそうなんだとわからされてしまう。あ~~~~~~~~~~~~~~~わからされちゃう漫画、大好きだなアタシ…………。

 

三話も同じように「オタク~~~~~~~~~~~!!!ちょっと愚か~~~~~~~~!!!」となってしまうような……これも読めちゃうから読んd

 

 

生き抜くことよりなによりも、どうしても譲れないものを守るオタクたち。下手したらそのせいで死んでしまうかもしれないのに馬鹿だな~~~~~~~オタクは!!!!!と思っちゃうような、それでも「わかる」としか言えないようなそんなオタクたち。それを描くのが本当に上手すぎてもうなんか頭おかしくなりそう!!!!!!!

あともう本当に羽流木さんの描くギャルが好き。大好き。いつもありがとうございます。

 

そして期間限定で四話も公開してくださってくぅ……ありがとうございます……という気持ちでいっぱいですありがとうございます……アップされてる!!!!と思ったけど初見は本で読みたくて本が届くまでぐっと我慢してた偉いオタクです。

 

www.pixiv.net

 

「愚かの極み~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」というオタクが出てきてめちゃくちゃ歓喜しました。でもわかるんですよ。これも。

だって、世界滅ぼすのなんてそんな理由でいいじゃないですか。

やってることは間違いしかないし、愚か極まりないんですが、それでもいいと思います。

だって、そもそもオタクなんて間違いまくりだし、愚かの最上級の存在じゃないですか。

仕事して家事して育児してそんな合間の限られた時間で、ひたすらに考えるのは自分自身じゃない別の創作上のキャラクターやカップルのこと。いもしない存在のことを追って、推して、夢見て、押し付けて、押し付けられて、自分の人生や時間やお金や魂を受け渡してそれでも追いかけていく。

何か残るか、と言われたら、残らない場合だってたくさんある。そんなこと知っとるわい、と言いながらそれでもオタクをやめられない。

 

私が、この「世界の終りのオタクたち」が公開された時から、ずっとずっと好きなのは、そんな、「それでもオタクをやめられない彼ら」が好きだからです。

間違いしかない。愚かさしかない。最初のスコップを持った彼女だって、新刊を読みたいがために踏み出した外で、一歩目で殺されるかもしれない。二話目の彼女だって、受け攻めが逆なだけで外に出たせいで死ぬかもしれない。三話目の彼だって、本を燃やせばもっと長生きできるのかもしれない。四話目はいわずもがな。彼女がオタクでなかったら、世界は終わらなかったかもしれない。

 

それでも、それでもオタクでいる彼らがわたしは好きです。

絶対オタクをやめなくて、オタクでいることを魂の底から楽しんで前へ(それはもしかしたら間違った方向かもしれないのに)、進む彼女たちが愛おしくてたまらない。

 

それは何か実を結ぶのか、なにもならないのか、そんなの本人たちにしかわからない。でも確かにスコップを持って「愛してんぞ世界~!!」と叫んじゃうくらい全てが愛おしく輝く瞬間、それがあるってことなんて、オタクだからわかってんですよ。なんにもなんなくても、その瞬間の為に生きてるって、そんなのもう魂まで刻まれてんですよ。

 

そんな思いも色々と昇華されて繋がってなんかもう……すごい書き下ろしの一話目の続きの話はマジでもう本当に絶対絶対絶対に読んで欲しいから…………買って!!!!!!!!!(そこに行きつきます)

 

私だって、世界の終りの時でもあのビッグサイトで大好きなサークルさんの前に立った時と同じセリフを吐けるくらい、多分そのぐらい、魂までオタクなのです。

だから世界の終わりでも、私も多分同じようにオタクでいるのでしょう。同人グッズのタオルで汗を拭きながら自分のミスプリントの新刊を焚火にして生き延びるくらいはオタクなのでしょう。別になんにも残らなくても、「ああオタクで楽しかったなぁ」と思えたら、それだけで多分、オタク人生冥利に尽きると思います。そういう気持ちで心臓をずっと揺さぶられるとてもとても本当に好きで好きでたまらない本当にすごい素敵な本でした。表紙の手触りもいい!!!!出してくださった作者様と出版者様ととにかくなんかも~~~~~~世界、ありがとう!!!!!!!!!!オタクはす~~~~ぐ世界に感謝するね!!!おしまい!!!